Jan 09, 2026 COLUMN

アメ横の歴史

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─ 闇市から始まった街のDNA ─

アメ横水彩画

東京・上野にあるアメ横。

JR上野駅から御徒町駅まで、約450メートルにわたるガード下を中心に、
およそ400もの店舗が軒を連ねる、東京を代表する商店街だ。

百貨店やチェーン店では扱わない、食材や衣料品を扱う個人商店が多く、
その独特の空気感に惹かれ、国内外から連日多くの人が訪れる。

平日でも約10万人、年末年始には50万人を超える人で賑わうこともあるという。

だが、このにぎわいは最初から“設計されたもの”ではなかった。

終戦直後の上野には、自然発生的に闇市が広がっていた。

物資が不足し、正規の流通だけでは生活が成り立たない時代。
人が集まり、物が集まり、正規でも違法でもない商いが生まれていった。

そこにあったのは、明確なルールではなく、生きるための知恵だった。

値段は固定されず、だからこそ会話が生まれ、交渉があり、顔を覚える関係が育った。

 

いまのアメ横に残る、人と人との距離の近さ。
声をかけることの自然さ。どこか余白のある値段とやり取り。

それらはすべて、闇市から続く街のDNAだ

アメ横が“自由”に見える理由は、無秩序だからではない。

ルールより先に、知恵があった街だから。

アメ横は今も、その歴史を空気の中に残しながら、今日も沢山の人を迎え入れている。

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