コロナ下でアメ横の人出は減少している。したがってもう一度、以前のような喧騒を取り戻していかなければならない。そのためには、広報・イベント活動が復活への一端を担ってくる。そこで今回は、アメ横連合会の広報担当である千葉さんに今までの活動とこれからの展望について聞いてみた。
千葉 速人
(アメ横連合会 広報)
脱サラをして、平成4年にアルバカーキをオープン。元アメ横連合会会長の指示で、10年以上前に広報を担当し始める。
今までどのような活動を実施してきましたか?
これまでに数多くのイベントをアメ横で開催してきた。最近2年間は、コロナ下でイベントが出来ない状況が続いているが、コロナ以前は春に「うえの桜まつり」、夏は、「24時間テレビチャリティー」秋は「ハロウィン」などといったように季節毎に年に2.3回イベントを行っていた。
日テレの24時間テレビチャリティーでは、7年間アメ横で募金を集め、寄付したことから感謝状をもらったこともある。その他の活動としては、アメ横センタービルの5階でダンプ松本選手を呼んでのプロレス、ものまね芸人や歌手を呼んでの路上ライブ、スターウォーズとハリーポッターの俳優を呼んでイベントをしたこともある。
また、テレビ取材は積極的に受けており、最近ではYOUTUBE「エガちゃんねる」に出演するなどメディアの幅を広げてアメ横をPRしている。
様々なイベントを行ってきたとの事ですが、イベントに力を入れ始めたきっかけは何だったのでしょうか?
アメ横は全国的に有名だが、なんとなくどのようなお店があるか表面的な部分は知っていてもアメ横プラザ内などの建物の中にどんな店があるか知らない人が多いと感じている。また、アメ横を知っていても来たことがない方も多い。そのような方にアメ横に実際足を運んでもらって、知ってもらうきっかけとなって欲しいという思いでイベントを始めた。
イベント効果はいかがなものでしたか?
イベントの効果は絶大で、イベント開催期間中は通常日と比べて人出が2倍近く増える。さらにイベントがきっかけでアメ横を知り、その後、継続的に通う方もたくさんいると聞いている。
しかし、すべてのイベントが大成功したわけではない。上手くいくものもあればそうはいかないものもあった。試行錯誤を繰り返しながらイベントをやり続けた結果、最近ではアメ横の中にはどんな店があるのかようやく知られてきたと実感している。そしてアメ横の認知が日本のみでなく世界中に広がり、韓国、中国、タイ、マレーシアなどアジア圏をはじめとする海外からの取材もよく来ている。
アメ横のどのような部分を伝えていきたいですか?
外は居酒屋・魚屋が多いが、中は物販が多い。まるで百貨店を倒したかのような商店街である。アメ横にないものはない。車以外は、何でも売っているということをもっと多くの方に知ってほしい。掘り出し物、宝物探しの感覚で是非来てほしいと思っている。そのような楽しさが体験できるのがアメ横。
アーケードがない・舗装もしない、業者から修繕の話が頻繁に来るがあえてすべて断っている。雨が降れば水がたまる。闇市からの時代から続くレトロ調を消したくない。「アメ横はレトロな商店街」ということも引き続きPRしていきたいと思っている。
今後どのような層に発信していく必要があると感じていますか?
昔からアメ横のお客さんは、年配の方が中心であったが最近では、居酒屋が多くできたこともあり若者も多く来るようになってきたと感じている。なので、居酒屋だけでなく、物販の魅力も若者に伝えていく活動をしていく必要があると思っている。外の居酒屋だけでなく是非、中に入って物販もしてほしい。
これからの展望についてお聞かせください
コロナで人出が減ったので、原点に立ち戻って活動していく予定である。
以前は、商店街のイベントとしてアメ横で買い物をしたら、くじ引きをして景品と交換できる「ガラポン」をよくやっていて、盛り上がったイベントの一つだった。なので、昔のようにカラーテレビを大々的に景品として飾ったガラポンなどインパクトのあるイベントをもう一度やりたい。また、プラザ内に空き店舗が多い為、空いているスペースを活用して物産展を開催する計画などアイデアは常にため込んでいる。コロナがもう少し落ち着いたら一気に活動していく。
また、外の人だけでなく、アメ横で働く若い人達にもアメ横の魅力を伝えていく必要があると感じている。若者に店をやってみたいと思ってもらい、アメ横を継承し担っていって欲しい。そのうえで若手を育成していかなければならない。その一環として、若者の考えを吸収してイベントの立案を共同で行っていくのも良いと思っている。
アメ横に人が集まるのは当たり前という風習があったのでイベントに積極的でない人が多い時期もあった。しかし、コロナの影響で人出が減ったのでイベントをやって欲しいという声が多く上がってきている。その声に応えて、これからも活動していきたい。
これまでにたくさんの人を楽しませてきたアメ横のイベント。これからも面白い企画が実施されることだろう。今後のアメ横情報に目が離せない。