アメ横のスカジャン専門店のパイオニア「FIT’S」。美麗さと強烈なインパクトを持つ商品を目当てに日本各地からコアなファンが訪れる。
FIT’Sは創業約40年の老舗店である。創業当初はアメカジファッションをメインに取り扱い、その後は時代の流れにうまく合わせて様々なジャンルのファッションアイテムを取り扱ってきた。
遡る事、約20年程前に2代目社長の高山さんが、スカジャンを中心とした和柄アイテムの商品展開にシフトチェンジ。当時は和柄のアパレルを取り扱うお店は少なく、NETも今ほど身近ではない時代。その珍しさから、和柄フリークの間で噂になり、口コミで人が人を呼び徐々に人気が広まっていった。その後、お笑い芸人のダウンタウン 松本人志氏、DonDokoDon 山口智充氏がスカジャンや和柄のシャツを着用したことで人気が大爆発する。あの全国的な和柄ファッション旋風を巻き起こした中心的なお店がこのFIT’Sである。
スカジャンとは???
スカジャンとは光沢のある化繊の刺し子地で作られ、背中に大型で派手な刺繍が施されているスタジャンに似た形状のジャケットを指す。
第二次世界大戦後に、横須賀周辺に駐留したアメリカ軍兵士達が自分のジャケットに和風の刺繍を入れてもらったのが始まりで、「スーベニールジャケット」の呼び方で親しまれた。後に「スカジャン」と呼ばれるようになった由来は2つの説がある。1つは「横須賀ジャンパー」の略。もう1つはジャンパーによくスカイドラゴンの刺繍が施されていたことから、略して「スカジャン」と呼ぶようになったらしい。
FIT’S一押しのスカジャン
「花旅楽団」鳳凰柄刺繍スカジャン
葛飾北斎の鳳凰図屏風のこちらは、豪快なバックはもちろん、前面、袖にまで鳳凰の刺繍があしらわれる。緻密な刺繍の凹凸に陰影が生まれ、どの角度から見ても飽きることがない。コレクターも憧れの逸品。
推しがスカジャンに!?コラボスカジャン
店内のいたるところから美しく刺繍された大人気キャラクター達がお出迎え。少年ジャンプ、サンリオ、手塚治虫などジャンルは様々。ゴジラ、ウルトラマン50周年記念モデルなど特撮のレア商品も多数取り揃えている!
スカジャンと同様の刺繍が入ったTシャツ、パンツの商品もあり、ファンはかなり多い。パンダをモチーフにしたブランド「パンディエスタ」は完売続出の人気ブランド。上野のアイドルパンダ・シャンシャンが生まれる頃、店主の高山さんがメーカーにパンダモチーフを提案したことから始まったブランドである。
お話を伺ったのはFIT’S取締役の今野大さん。
今野さんは高校生時代からアメ横に通い、FIT’Sに勤め始めてから23年目。「活気があって楽しいアメ横が好き。コロナ禍以降アメ横から離れた人が、いつ戻ってきても良いようにアメ横の活気を絶やすことないように頑張りたい。」と語った。
今野 大(FIT’S取締役)
スカジャンの販売が始まった当初はそのインパクトに驚いたそう。現在は自ら買い付けに足を運んでいる。浮世絵、日本画などの日本美術を愛し、スカジャンのデザイン提案にも携わる。
昔ながらのデザインから現代風にアレンジされたデザインで、スカジャン初心者から玄人までを納得させる豊富な品揃え。店内に並んだ斬新なデザインを見て、今までの「スカジャン」のイメージが180度変わるだろう。FIT’Sに来ればお気に入りの「スカジャン」に出会えることは間違い無いない。是非、運命の1着を探しにアメ横FIT’Sへ足を運んで下さい!!!