アメ横連合会 会長 星野さん
幼少期からこの街で過ごし自身も40年以上店舗を営む生粋のアメ横人。長年商店街を見続けてた独自の視点から今後の発展に向け日々邁進している。
アメ横のルーツと「今」
都内でも有数の繁華街の一つとして知られるアメ横商店街。
居酒屋、乾物専門店、雑貨屋、輸入洋服店など数多くの店舗が密集した商業エリアは他とは違った独自の魅力がある。
街の歴史は古く遡るとルーツは戦後の闇市にあるという。様々な人々が集まり各々売りたいものを売る。現在の商店街の基盤が闇市から拡散されたりと言えるのではないだろうか。
その流れを汲み近藤産業マーケット(現アメ横センタービル)が設立された。
当時無法地帯だった状況を区画統制したのが現在のアメ横商店街に繋がっている。また時代的に甘味に対する需要が豊富で飴屋が立ち並んでいたという。全盛期には100軒を超える店が連なっていたことも。そういった特徴からアメヤ横丁となり、アメ横と親しまれるように馴染んできた。今の街の雰囲気、お店、人をとってみても根源にあるモノはしっかりと根付き引き継がれている。現在でもここならではを求めて訪れる人は数多い。
これからのアメ横のビジョン
昨年の感染症問題が引き起こした影響は例に漏れずこの街にも及んでいた。国内外問わず大勢の人達であふれていたアメ横が僅か数ヶ月で激減してしまったのだ。旅行客のインバウンドが多かったのがかなりの痛手になった。元々対面接客が主流だったことから休業要請は深刻問題だった。お客さんとのやり取りがあってこそアメ横という認識があったから当初は困惑もしたことだろう。
それでいても事態は一向に改善されない為段々と他の手段を模索する店舗が目に留まるように。飲食店はイートイン形態からガラッと変わりテイクアウトやデリバリーをメインとしてみたり、洋服屋、雑貨店、食料品店も以前よりオンラインに注力するなど著しく変化したのだ。昔ながらのやり方を貫いてきた店舗も徐々に時代の変化を捉えざるを得なくなってきたということだろうか。こうした取り組みの中必要なのがSNSだ。今回取材に応じて下さったアメ横連合会 会長 星野さんが語って実際コロナ渦の真っ只中に体験、感じたことを語ってくれた。
「コロナ渦の中今で賑わってきたアメ横がかつてないほどの緊迫した状況でしたね。長年アメ横の街を見てきたけど100年に一度の最悪が訪れた。そんな感覚。外国のお客さんや観光客も来なくなって一時期シャッターが閉まってるお店が増えて何ともさみしい光景でした。」
「今は少し落ち着きを取り戻しつつある印象ですね。InstagramやTwitter等でお店のことを発信する機会が増え足を運んでくれる人が多くなって、段々と以前のアメ横が帰ってきたような感じがして嬉しく思います。実際、このタイミングでオンラインサイトを始めて注文が来るようになったお店もあるようですし。今後はSNSを使っていろんな情報を積極的に発信して、アメ横に来たことがない人も、しばらく来なかった人も、またここに興味を持ってもらえるような街作りをしていきたいと感じています。」
古き良き街のカラーと現代的利便性が交差する新しいアメ横商店街に是非今後も注目していってもらいたい。