3/11(土)から3/19(日)までの一週間、上野アメ横プラザにて、メディアアート展示「BOT-ON(ボットン)」が開催中。商店街内に突如現れた”トイレ”に、道行く人も思わず足を止めてしまう
上野アメ横プラザの空き店舗を使用した同展示。アパレル店舗や飲食店などが立ち並ぶ中、ライトアップされたトイレが異様な雰囲気を醸し出している。アメ横の大通り沿いに面しており、道行く人も思わず足を止めている様子だ。物珍しさに写真を撮る外国人観光客も。(※トイレは未使用品を使用しており、衛生面の問題はございません。)
展示は、デジタルハリウッド大学出身または関係者により構成される”いたずらクリエイティブ集団URO”(※以下UROと表記)によるもの。”クソツイをトイレットペーパーに印刷し、水に流す”ライブパフォーマンスを行いつつ、YouTubeでライブストリーミングされるという斬新な内容となっている。また、近年意識が高まっている環境への配慮として、トイレットペーパー(再生パルプ)を燃料へ再加工し、サステナブル資源として再利用する取り組みも。
トイレを近くで見てみよう!
トイレの横に設置されたプリンターからはツイートが出力され、次々とトイレの中へ流れていく。柔らかいトイレットペーパーが滞りなく進むよう、プレートに自作のファンを取り付ける工夫も。(用紙にトイレットペーパーを使用するのは至難の業だったよう・・・)
ある程度ペーパーが溜まると、実際にトイレの水を流すパフォーマンスが行われる。
水と溶けたペーパーはバックヤードへ流れつく仕組みで、これをろ過し、ブロック状の燃料に再加工する。ブロック状になったペーパーは、焚火など火をおこす際の薪代わりになるという。今回の展示で作ったブロックは、次回の作品づくりで活用する予定だそう。
参加型の展示
展示中トイレに流すツイートは、UROがTwitter上で呼びかけ募集したもの。ハッシュタグ「#goboton」をつけてツイートすると、トイレットペーパーに印刷され水に流される仕組みだ。ツイートを投稿することで誰でも展示に参加できる、参加型の展示イベントとなっている。
またツイートが流れる様子はYouTubeにてライブストリーミングされる為、自身のツイートが流れていく様子をチェックすることも可能だ。
作者インタビュー
いたずらクリエイティブ集団URO
2021年4月全員が社会人になったタイミングで結成。バックグラウンドも得意分野もバラバラの6名
のZ世代で構成されているクリエイティブ集団。世の中の大多数の人が注目しないような“世の中の
隙間”にいたずらのようにアート作品を仕掛ける。メンバーはデジタルハリウッド大学出身、もしく
は関係者。
―今回の展示について、作品が生まれた経緯を教えてください
今回はクリエイティブな作業や受験勉強などの集中時間を応援するライブストリーミング「*FLOW DHU」の企画に参加しませんかとお声がけいただき作品を考えはじめました。
我々は普段”いたずら”をテーマに制作活動をしており、来場されたお客様に体験いただくインタラクティブ性のある作品を作ることが多いです。初めは人の気配を感じるライブストリーミングや、360度ライブストリーミングなどを検討していましたが、それだけではUROっぽくないという話になり”ライブストリーミング”と”ライブパフォーマンス”の2軸で企画を考えていきました。
*FLOW DHU…デジタルハリウッド大学がYouTubeチャンネルにて提供する、24時間配信のライブストリーミング。クリエイティブな作業や受験勉強などの集中時間を応援する学発プロダクト。
―なぜ、Twitterとトイレなのでしょうか
メンバー全員Twitterをよくやるんですが、Twitterの文化であり、ある種の黒歴史でもある”クソツイ”をどうにかできないかなと。
クソと言ったらトイレですし、そこでクソツイを勝手に印刷してトイレに流そうと思いました。FLOW DHUの提供価値が“没頭”なので、bot(勝手に印刷する)とボットン便所を掛けてBOT-ONは生まれました。
―会場に上野・アメ横を選んだ理由は何でしょうか
ズバリ、人のあたたかさと、カオスさ(笑)です。我々の制作拠点は御茶ノ水と秋葉原で、上野にはよく訪れていました。せっかくなら近所で展示を行いたいと話し合っていたときにすぐ上野が候補に上がりました。
また今年から日本だけではなく、海外を視野に入れた作品作りを行いたいなと考えており、海外からの観光客がもどりつつある、そして街全体が活気に溢れている上野で展示ができたら最高だなと。そしていろんなご縁が重なり、こうして上野で展示をさせていただく運びとなりました。
―チームとしての今後の展望をお聞かせください。
世界制覇です。
それは嘘ですが、秋葉原・御茶ノ水から世界を目指して作品作りを行いたい、そしてもっと多くの人を驚かすいたずらをしたいです。
UROは全員が社会人になったタイミングで結成し、「社会人になっても社会にのまれたくない」「仕事ではできない表現をしたい」という強い意志のもと活動を開始しました。
メンバー誰も得意分野が被ることがなく、それでもって中学の時クラスに1人居た変わったヤツだけが集まったチームです。あと全員、いたずらが好きです。そして制作しているときは腹がよじれるほどよく笑います。
デコボコすぎますがこのメンバーだからこそ、世界を目指すことができると思っています。
あくまでも今は個人活動です。10年経っても個人活動として続けているかもしれませんし、ある日突然法人になるかもしれません。必要なタイミングでチームの形態を変化させていこうと思っています。
作品概要
BOT-ON(ボットン)はクソツイを水に流す事を代行する新時代のトイレシステム。あなたが水に流したいクソツイはどんなものだろうか。ど滑りしたツイート?深夜に酔った勢いでつぶやいたツイート?どんなクソツイでも構わない。積極的に水に流していこう。当日は実際に我々がトイレットペーパーにクソツイを印刷し、水に流す。スッキリ体験をぜひ、あなたにも実際に体感してほしい。
■ライブストリーミング
https://www.youtube.com/c/flowdhu
■ライブパフォーマンス
会期:3/11(土)―3/19(日)
開催時間:12:00-19:00
〒110-0005 東京都台東区上野6丁目10−7 アメ横プラザ 68号69号
公式インスタアカウント
@jp_uro(いたずらクリエイティブ集団URO)