今回特集するのは、パワフルな笑顔が特徴的な荒木さんが経営する 「クシヤキ酒場ヤリキ上野総本店」(以下「ヤリキ」)
「ヤリキ」は、荒木さんが仕事終わりに一人でよく通っていた立ち飲み屋の店長に魅了され、「この人と一緒に店を始めたら良い店ができる」と思い、口説き落とし一緒にオープンしたのが始まり。上野に根付いた居酒屋を作りたいという荒木さんの信念から、上野以外ではお店を開く気は無いそうだ。
「ヤリキ」の特徴
「ヤリキ」の特徴として真っ先に挙がるのが、接客である。採用基準は元気と笑顔。仕事ができるかどうかではなく、人柄重視と語るほど接客に力を入れている。また、従業員の多くは、将来独立願望があり「ヤリキ」を独立の練習の場として捉えている。
実際、お店から独立していった人も多いそうだ。荒木さんは「独立して良かったと感じたので、この気持ちを若い人に伝えていきたい」と語った。独立したいという従業員が多くいるため、自然とお店の雰囲気が良くなり、従業員同士が仲良く仕事をしている。マニュアルが無い、従業員主体の元気あふれる接客は、肩の力を抜き楽しく、気持ちよく飲むことができる。
爽やかさ、飲みやすさ、懐かしさの「チューダー」450円
同店では全ての酎ハイに金宮焼酎を使用。原材料がサトウキビなので、飲み口がマイルド。サイダーと金宮焼酎を合わせるチューダーは相性ピッタリ。自分好みの配合を探してみるのも○。金宮焼酎の中は300円。
「定番!牛の煮込み」450円
牛スジ、豚モツ、豆腐が入った桜味噌ベースの煮込み。凝縮されたコクが具に染み込み、箸と酒が進む。
不動の人気No1「炙りタン刺し」490円
オリーブオイルの風味が効いた特製ドレッシング、たっぷりの白髪葱、アクセントの刻み葱、 「炙り」にふさわしい肉汁と触感を残した絶妙な炙り加減。これらの要素が新鮮な肉のうまみを引き立てる。
「ヤリキ」はTHE赤提灯の店。赤提灯系居酒屋とは、店先に赤い提灯をつるしてある、リーズナブルな予算で酒を楽しめる大衆向けの店というのが広義。赤提灯のイメージの一つに「大人向け」があるが、「ヤリキ」には若者のお客さんも多い。しっかりとした清潔感、前述の接客などから若者から受け入れられる雰囲気が伺える。荒木さんは、赤提灯文化をより若い世代に広めていきたいそうだ。
生まれも育ちも上野アメ横。荒木さんにとってのアメ横とは
「アメ横は、観光地。10年前、ヤリキの通りは、観光地としては何もない通りだったが、徐々にお店が増えてきて、街自体明るくなった」と語った。
その一方で、「コロナウイルスの影響で、今までにないくらい観光客が減り、人通りも減って、寂しい。地元に根付いた人たちとアメ横をもっと良くしていきたい」と語った。アメ横で生まれ育った荒木さんならではのアメ横への愛を聞くことができた。
荒木智大
(サンクスコーポレーション代表取締役)
上野アメ横で生まれ育つ。大学卒業後に上野で経営していたミュージックバーを閉じ大手インターネット広告代理店に約1年2か月務める。2012年に再度上野に「ヤリキ」をオープン。飲み歩くことが好きで、それがヤリキの商品開発にも繋がっている。余談だが、3.4年前にライザップに通い、激やせ。痩せていたら居酒屋の大将っぽくないという理由で体重を戻し、筋トレに励んだ結果、現在では筋肉質な体型である。現在36歳。
<荒木さんから一言>
元気な居酒屋なので、居酒屋行くなら「ヤリキ」で!!!