アメ横にあるコーヒーショップ「Coffee by Jalana」にてイラストレーター「hirockshow」の下町エリアで初となるPOPUPが8/6~8/21の期間で開催された。オリジナルキャンバスアートの展示のほかオリジナルイラストの限定コラボTシャツの販売も行われた。
SUMMER OF LOVE
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今回のPOPUPのテーマは“夏を感じよう”をコンセプトにした「SUMMER OF LOVE」。作品の色合いを夏らしい色で統一し、レトロタッチで仕上げたオリジナル作品が展示された。また、開催場所であるCoffee by Jalanaの雰囲気とマッチした作品を制作することも意識したという。
作品の一部をご紹介
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「summer fun」
60年代の有名バンド「The Beach Boys」からインスパイアを受けて制作された作品。
現代のサーファーは、カリフォルニアのサーフカルチャーに傾倒しつつある。60年代のカリフォルニアをイメージしてクラシックな色合いで仕上げた一作。
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「the endless summer」
夏のダメ男をイメージした作品。「彼女をピックアップしてサーフィンに行く予定だったが車が途中で壊れてしまう」というストーリーをコミカルに表現している。この作品には、「必ずしも完璧である必要はない。少し抜けている部分があっても良い」というメッセージが込められている。
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「all need is love」
ビートルズの曲にインスパイアを受けて制作された作品。テーマは、「最後に必要なのは愛」。空のカートには、これからの人生で多くの愛を詰め込んでほしいという意味が込められている。また、ヒッピーなダメ男にも花を愛するセンチメンタルな部分があることも描写されている。あえて夏らしい太陽や海を入れずに光の描写と少ない色数だけで夏を表現している高度なテクニックが詰まった一作品。
イラストレーター「hirockshow」にインタビュー
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hirockshow(河合 寛)
美術の専門学校を卒業後、印刷会社に就職。29歳の時にある出版社が企画したコンペで賞をもらったことをきっかけに会社を辞め、イラストレーターとしての活動をスタート。”河合寛”として出版社・代理店からの仕事を請け負い、”hirockshow”としてイベントで自身のアートの販売、ワークショップの開催等を行う。これまでにモスバーガーのパッケージ、今夏、アパレルメーカー「Good On」とのシャツの共同制作を行った実績を持つ。その他にも全国各地の店舗の壁画アートなど幅広く精力的に活動している。
-イラストを好きになったきっかけは何でしょうか?
「漫画家になりたくて幼稚園の時からずっと絵を描いていた。それから父親の影響でレコード集めに夢中になり、レコードジャケットのアートワーク、文字のフォントに興味を持つようになった。また、1960~70年代の音楽が好きで調べていくうちにアメコミなどにどんどん影響を受けていった。その影響でクラシックな作品に惹かれることが多い。」
-イラストレーターとして活動する難しさは何でしょうか?
「イラストレーターは、どんな注文が来ても対応しなければいけない。なので、様々な絵を描けないといけないと思っている。自分の場合は、サラリーマン時代に海外に行くなどして多くのカルチャーにふれてきた。海外の観光名所、人種、ライブハウス、コアなイベントに行き、興味のあるものは積極的に見てきた。昔は、電車で人物のスケッチをしたりもしていた。イラストレーターになる以前のこのような経験が今に活きている。だから、どんな注文が来ても対応できる。」
-今後の展望をお聞かせください。
「子供が二人いることもあり、絵本を作りたいと思っている。一人目の子が産まれた時から構想を練っている。子供向け番組から発想を得ることもある。自分の好きな音楽と子供を題材に作りたいと考えている。」